歯周病治療
歯周病について
歯周病は、歯を支える歯肉や歯槽骨が細菌感染により破壊される疾患です。プラーク中の歯周病菌が原因で発症し、進行すると歯を失う原因にもなります。実際、30代以降の方で歯を失う原因の第一位が歯周病だと言われています。初期段階では自覚症状に乏しいため、定期的な歯科検診により早期発見・早期治療を心がけることが大切です。
歯周病の原因
口腔環境
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プラーク・歯石
適切にブラッシングが行われていないと、プラークが付着します。プラークは細菌が集合した物質で、歯周病の要因です。時間が経つと歯石となりセルフケアでは除去しにくいため、プラークをためないことが重要です。
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歯並び
重なり合った歯の隙間は、歯ブラシが物理的に届かない死角です。この清掃困難な場所で歯周病菌が繁殖し、24時間以内にプラークが成熟して歯肉に炎症を起こします。歯列不正があると、どんなに頑張ってもセルフケアには限界があります。
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詰め物・被せ物の不適合
詰め物・被せ物は、年数が経過すると、歯とのすき間や段差ができることがあります。するとプラークがたまりやすくなるので、古い詰め物・被せ物が合わなくなっている場合は作り直しをおすすめします。
生活習慣
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食生活
食生活の乱れは生活の乱れとも関連しており、口腔内状況が悪化する要因になります。
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ストレス
慢性的なストレスはコルチゾールを過剰分泌させ、免疫機能を低下させます。白血球の働きが弱まると、歯周病菌の侵入を防げなくなってしまいます。規則正しい睡眠、適度な運動などリラックスできる時間の確保は、歯周病予防にも直結する大切な習慣です。
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喫煙
ニコチンは歯肉の血管を収縮させ、酸素供給を著しく低下させます。酸素不足の歯周組織は細菌に対する防御力を失い、炎症が急速に広がってしまうのです。また唾液量も減少するので、抗菌作用も低下。さまざまな口腔内のトラブルが生じやすくなります。
歯周病と全身疾患の関係
歯周病は、口腔内の問題にとどまらず、全身の健康にも影響を及ぼす可能性が明らかになってきました。歯周病菌は、血流に乗って全身を巡り、様々な臓器に悪影響を及ぼすと言われています。
特に、心血管疾患や糖尿病との関連性が指摘されています。
歯周病の進行段階と治療
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1
歯肉炎
歯肉炎は、歯周病の初期段階です。プラーク中の細菌の影響で、歯肉が赤く腫れた状態になります。この段階では、痛みなどの自覚症状はほとんどありません。しかし、歯肉炎を放置すると、歯周炎へと進行するリスクがあります。歯肉炎の治療には、プロフェッショナルクリーニングと、適切なセルフケアが必要です。
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2
軽度歯周炎
軽度の歯周炎では、歯肉の炎症がやや進行し、ブラッシング時の出血が見られるようになります。また、歯と歯肉の間に歯周ポケットが形成され、プラークや歯石が蓄積しやすくなります。治療には、歯科医院でのスケーリング（歯石除去）と、ルートプレーニング（歯根の滑沢化）が必要です。
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3
中等度歯周炎
中等度の歯周炎では、歯周ポケットがさらに深くなり、歯槽骨の吸収が進行します。歯のグラつきや口臭など、症状が徐々に現れ始めます。治療には、スケーリング・ルートプレーニングが必要です。歯周外科処置や歯周組織再生療法が必要になることもあります。
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4
重度歯周炎
重度の歯周炎では、歯槽骨の大部分が失われ、歯を支える機能が著しく低下します。歯のグラつきが顕著になり、歯肉から膿が出てくるケースもあります。この段階では、歯を保存することが困難です。抜歯を検討し、抜歯後は、欠損部の機能回復のために、インプラントや義歯などの補綴治療が必要になります（ブラッシングによるプラークコントロールができていないと、インプラントはできません）。
継続したメインテナンスが
大切です
歯周病治療により炎症は改善しても、一度失われた歯槽骨は完全には回復しません。土台が弱くなった歯は、少しの細菌でも再び悪化する危険性があります。定期的なメインテナンスでは、歯周ポケットの深さを測定し、レントゲンで骨の状態を詳しくチェック。わずかな変化も早期に発見すれば、大がかりな再治療を避けられます。
予防歯科