インプラント治療
インプラントについて

インプラントは、失った歯の部位にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。チタンは生体親和性が高く、顎の骨と結合するため、天然の歯に近い安定した噛み心地を得ることができます。また、見た目も自然で、他の歯との調和が取れます。さらに、隣接する健康な歯を削る必要がないため、他の歯への影響を最小限に抑えられます。
インプラント治療の
メリット
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Point. 01 自然な見た目で気づかれにくい
インプラントの人工歯は、周りの歯と色や質感を合わせて作ります。歯肉との境目も自然で、どれがインプラントか分からないほどです。笑ったり話したりする時も、誰にも気づかれません。前歯でも奥歯でも、見た目の違和感なく仕上がります。
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Point.02 しっかり噛めるようになる
顎の骨としっかり結合したインプラントは、天然歯に近い強さで噛めます。入れ歯のようにグラつくことがないので、硬い食べ物も安心です。好きなものを我慢せず食べられるようになり、食事の楽しみが戻ってきます。
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Point.03 他の歯に負担を与えない
ブリッジは両隣の健康な歯を削らなければなりませんが、インプラントなら必要ありません。失った歯の部分だけを治療するので、他の歯はそのまま残せます。周りの歯に負担をかけないため、お口全体の健康を守れる治療法です。
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Point.04 違和感がほとんどない
インプラントは骨と一体化するため、自分の歯のような感覚で過ごせます。入れ歯のような異物感がなく、発音も自然です。取り外しの必要もなく、普通のブラッシングでお手入れできます。
当院のインプラント治療の
特徴
CTを使用した精密な検査

インプラント治療を成功させるには、事前の詳しい検査が欠かせません。CTで骨の状態や神経の位置を立体的に確認し、安全な治療計画を立てます。画像をお見せしながら説明するので、どのような治療になるか分かりやすくご理解いただけます。
サージカルガイドを駆使した
正確な治療
コンピューターで作った治療計画通りに手術を行うため、サージカルガイドという器具を使います。これにより、インプラントを正確な位置に埋入でき、手術時間も短くなります。神経や血管を傷つける心配もなく、安全に治療を進められます。
安心のインプラント10年保証
適切なメインテナンスを続けていれば、多くのインプラントは長期間問題なく機能します。しかし予期せぬトラブルが起きた場合でも当院はガイドデント認定医療機関として、保証の対応をいたします。
令和7年4月以降に治療を受けられた方には10年間の保証。それ以前に当院で治療された方にも3年間の保証をご用意しています。
インプラント治療の流れ
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1
精密検査
安全にインプラント治療を行うことができるよう、十分な精密検査を行います。
①インプラントを埋める位置や方向を再現した器具(サージカルガイド)を作成するための歯型を採ります。(作成には約2週間かかります。)
②サージカルガイドを装着した状態でCT撮影を行い、データ上で仮想のインプラントを埋めて詳細な検討を行います。 -
2
一次手術
インプラント体を顎の骨に埋める手術です。埋めた部分の歯肉は縫合します。
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3
再診・抜糸・治癒
一次手術翌日か翌々日に消毒、約7日から14日後に抜糸を行います。
その後、約2~3ヶ月間は、インプラント体に力が加わらないようにし、骨との結合を待ちます。 -
4
二次手術
インプラント体と骨が結合したら、人工の歯を取り付けるための歯肉の手術を行います。
歯肉の中に埋まっているインプラントを露出させ、ヒーリングアバットメントと呼ばれるカバーを付ける処置です。 -
5
再診・抜糸・トレー作製
二次手術翌日か翌々日に消毒、約7日から14日後に抜糸を行います。人工の歯の製作に必要なトレーの型採りをします。
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6
プロビジョナルレストレーション(必要な場合のみ)
前歯など、審美性が求められる部位に仮歯をいれて、一定期間歯肉の形を整えます。
歯肉の形が整うまで、数回調整を行います。 -
7
歯型採り、人工の歯の製作
歯肉の治癒を確認してから歯型を採り、人工の歯を製作する工程に入ります。
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8
被せ物の装着
問題がないことを確認して、最終的な土台と被せ物を装着します。
骨が薄い、少ない方への
治療

顎骨の厚みや高さが不足していると、多くの医院でインプラント治療を断られてしまいます。しかし骨量不足は、現代の歯科技術では克服可能な問題です。
当院では骨造成技術により、不足した骨を再生・増大させることができます。サイナスリフトやGBR法など、症例に応じた骨造成法を選択し、インプラント埋入を成功に導きます。他院でインプラント治療が難しいと言われた場合でも、お気軽にご相談ください。
主な処置内容
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GBR
骨幅や高さが足りない場合に骨の再生を促す特殊な膜(メンブレン)を使用して骨量を増やす方法です。骨の量の不足によりインプラントが完全に骨の中におさまりきらず、インプラントの一部が骨の外側に露出してしまうことが予想されるケースに対し、露出が予想される部分にメンブレンと呼ばれる人工膜を覆い被せることにより骨の再生を促します。
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サイナスリフト
「上顎洞」の側面から骨に穴を開け、「上顎洞」の粘膜を剥がして、持ち上げた部分のスペースに自分の骨や人工骨などを移植する方法です。この方法に適しているのは、骨の量が著しく不足している方です。骨の移植だけを先におこない、約4〜6ヶ月間、骨の成熟を待ってからインプラントを埋入します。
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ソケットリフト
インプラントを挿入する穴から骨と上顎洞粘膜を持ち上げて人工骨を移植し、骨を増やす手術です。同時にインプラントを入れることが出来ますが、骨の幅が5ミリ以上あることが条件です。
インプラント治療の詳細
| 治療期間・回数の目安 | 3ヶ月・10回(骨造成なし、プロビジョナルレストレーションなし) ~12ヶ月・20回(骨造成あり、プロビジョナルレストレーションあり) |
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| 料金(税込) |
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インプラント治療の
注意事項
- 治療費が高額で、比較的期間が必要となる治療です。
- 手術に伴う腫れ、痛み、出血、その他合併症を生じる可能性があります。
- 手術の後にインプラントの周囲、増骨を行った部位の周囲に感染症を生じることがあります。
- 最終的な歯の被せ物を装着して問題なく機能していても、歯周病や全身疾患がある方の場合、インプラント周囲炎(インプラントの周りへの感染)を生じるリスクが高まります。したがってブラッシングを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらにかかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。
- もともとの骨が少ない場合、インプラントを埋めた場所の歯肉がやせて見えることがあります。
- 骨の質により、まれにインプラントが骨とつかないことがあります。
- ごくまれに下顎の神経が障害を受けて麻痺を生じることがあります。
- 金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの顎関節症状が生じることがあります。
- 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形の修正やかみ合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- 器具を誤飲する可能性があります。
- 現在のかみ合わせに合った状態の被せ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
- インプラント治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
- 保険が適用できないため自費診療となります。